
SAPIXの家庭学習とは?勉強内容とおすすめスケジュール管理法

SAPIX小学部でひとつでも上のコースを目指すのなら家庭学習が欠かせません。本記事ではSAPIXの家庭学習の概要や学習内容・スケジュールの管理方法を解説します。
SAPIXの家庭学習の基礎知識
SAPIXの家庭学習について簡単に説明します。
家庭学習=宿題
家庭学習とは、簡単に言えば宿題です。
各教科の講師から子どもたちへ、授業中に「今日の家庭学習はこの問題をやってね!」と指示があります。その日の授業で重要だった問題の解き直しがメインで、授業中に扱わなかった問題が出されることもあります。
復習主義のSAPIXにおいて、授業内容の定着に欠かせないのが家庭学習です。

提出は任意(校舎や講師の方針による)
家庭学習の成果が分かるノートやテキストは、翌週の授業前に提出すると各講師がチェックします。授業前の時間は約25分しかなく、講師はその間に全生徒の家庭学習を確認しなければならないため、それほど細かいチェックは期待しない方がよいでしょう。
家庭学習を忘れると怒られる!なんてことは滅多になく、忘れたことの申告も特に必要ありません。「次はきちんとやってきてね~」と言われる程度です。
家庭学習を義務付けるタイプの講師もゼロではありませんが…今ではかなり減りました。

宿題ではなく家庭学習と呼ぶ理由
SAPIX入室直後は、家庭学習を宿題と呼ぶ方もいるようです。ところが不思議なもので、SAPIXに数か月も通い続ければ家庭学習という言い方に慣れるものです。
この家庭学習という言葉には、SAPIXのスタンスが非常によく表れていると思います。
塾側の拘束力がある「宿題」に比べると、塾が家庭と一定の距離を保とうとする意志が「家庭学習」という言葉には感じられるのです。
SAPIXは、生徒の勉強を徹底的に指導・管理するような面倒見のよい塾ではありません。家庭も本気で協力しないと(あるいは個別塾も併用しないと)、望むような成果が出ない塾だと思っておいた方がよいでしょう。中学受験界ではいつからか、保護者が子どもをサポートするという意味で「伴走」という言葉を聞くようになりましたが、生半可ではない伴走を求める塾がSAPIXです。
塾に丸投げでは成績伸びないよ~というメッセージが、家庭学習なのです。

家庭学習の勉強内容とは
ここからは、SAPIXの家庭学習の内容について紹介します。
家庭学習で取り組むべきことは主に①授業の復習、②講師指定の問題、③その他です。
①授業の復習
ご周知の通り「復習主義」を掲げるSAPIXですから、家庭学習においても核となるのは授業の復習です。4~6年生は1週間単位で授業のサイクルが回る(3年生までは2週間単位)ので、授業を受けてから遅くても6日以内には復習しましょう。
帰宅後にその日の授業の復習を終える家庭もあります。
記憶が新鮮なうちに復習できるならそれに越したことはありませんが、家とSAPIXの距離や就寝時間によっては、翌朝~それ以降に回しても問題ありません。

②講師が指定した問題
時間の都合で授業中には扱えなかったページ・授業中の正誤にかかわらず見直してほしい問題は、講師が家庭での学習を促すことがあります。このような問題も正しく解けるかどうか確認し、手詰まっていたらヒントをあげる等サポートしてあげるとよいでしょう。
③その他
その単元の興味関心をさらに広げるような家庭学習ができれば120点です。筆者(国語科)は授業内容に応じて、たとえばこんな家庭学習を出していました。
・身の回りにある七五調の言葉を5つ探す(例:情けは人の為ならず)
・相撲が由来となった言葉を5つ探す(例:序の口)
・表現技法を用いて詩を書いてみる(擬人法、対句法など)
4~5年生までの指導は「国語が楽しい!」と思ってもらうことを重視し、勉強と日常生活をリンクさせるように意識しました。学びの土台をきちんと作っておくことが後の好成績につながっていきます。
実際の家庭学習の内容とは?(4年生の国語を例に)
ここからは4年生の国語を例に、家庭学習では具体的にどんなことを勉強するのか紹介します。
・優先度★★★:今回のデイリーチェックの復習
・優先度★★☆:授業の復習
・優先度★★☆:次回のデイリーチェックの予習(漢字・知の冒険・言葉ナビ)
・優先度★☆☆:読解演習
・優先度★★★:授業で扱った記述問題の解き直し
・優先度★★☆:本文の音読
・優先度★☆☆:その他の問題(1~2問)
え、コレ4年生の国語だけだよね?他教科もあると考えたら…

普通にやったらパンクしてしまいますね…
勉強のスケジュール管理は、中学受験生の保護者の大切な役割なのです。

家庭学習おすすめスケジュール管理法
ここからは家庭学習のスケジュール管理方法を、実例を基にご紹介します。
ホワイトボード+マグネット
我が家はホワイトボードと磁石で家庭学習を管理しています。
磁石の表には勉強内容と所要時間の目安を、裏には「おわり」と書いてあり、家庭学習が終わったものからひっくり返しています。
スプレッドシートなども試したのですが、あまり長く続かず…この方法が一番しっくりきています。

情報の整理しやすさを重視し、可視化できる方法を選びました。
小さく切った薄いマグネットに毎週ルーティンのタスクを書き込んで、ホワイトボードにペタリ。ホワイトボードの左は未、右は済と分けて、終わったタスクのマグネットを左から右に移動しています。

ホワイトボードとマグネットを使う方法はシンプルかつコスパ抜群。使いやすくカスタマイズできるため、学年が上がったりブロック昇降で授業日が変わったりしても対応可能です。家族間で情報やスケジュール共有をしやすいのもメリットですね。
あまりデメリットが思い付きませんが、強いて言うなら自宅外でスケジュールを確認しにくいことでしょうか?100円ショップでも材料は揃うので、とりあえず試す価値はある方法です!
自宅外でも予定確認したい方は、次に紹介するタスク管理アプリがオススメです。

タスク管理アプリ
妻と息子と三人でiPhoneのリマインダを共有しています。新しいアプリを入れる必要がなく、使い方がシンプルなので重宝しています。

勉強内容が多岐にわたる5~6年生ならアプリもオススメ。GoogleカレンダーやiPhoneのリマインダ・タイムツリー・Trelloなどが有名です。どこにいてもスケジュール確認できることや、写真などのデータ共有・リンクのURLを送付しやすい点も魅力ですね。
プリバートなどの個別塾併用
共働きで伴走が厳しいので、5年生からはプリバートを利用。費用は高めですが、スケジュール管理の相談ができて、SAPIXと同じビルで授業を受けられるのが安心です。

プリバートは一部のSAPIX小学部に併設している個別指導塾です。
SAPIXの指導法を講師陣がよく研究していて、勉強科目の優先順位決めやスケジュール管理の相談にも乗ってもらえます。
マンツーマン指導の場合は1時間およそ7,000円~9,000円!けっこうお高めですね


オンライン家庭教師マナリンク
サピのママ友に教わったマナリンクを使っています。
計3人の先生を無料体験で試しましたが、サボり癖のある息子に相性ピッタリな算数の先生に出会えて良かったです。算数だけでなくスケジュール管理も助けてもらっています。

上の子が算数と国語を週1回ずつ、下の子が算数だけ週1でマナリンク利用。SAPIXの家庭学習のサポートをしてもらっています。
オンラインなので指導の様子を親も見られるのがいいですね。些細なことも気軽に聞けるのでセカンドオピニオンとして利用すればいいと思います。

自分で選んだプロ講師の授業を受けられるのがオンライン家庭教師マナリンクです。
大手塾での指導経験がある講師が多いから、スケジュールの組み方や勉強の優先順位決めなど、SAPIX生によくある悩みの具体的な解決策を提案してくれます。単発プランなら他の集団塾と併用しやすく、テスト前など短期集中で利用するSAPIX生が多数です。
マナリンクの弱点をあえて挙げるなら人気講師の予約が埋まりやすいこと。いいなと思う先生がいたら、なるべく早めに↓の画面で無料体験授業を予約してみましょう。

まとめ
ここまでSAPIXの家庭学習とスケジュール管理方法について解説しました。
家庭学習を地道にコツコツ続けることは、お子さんの自信につながります。第一志望校の入試本番に「これだけ勉強してきたから大丈夫!」と胸を張って挑むためにも、毎日の家庭学習をていねいに取り組みましょう。