【基礎が肝心】小学1年生・SAPIX入室テストの対策
1年生の入室テスト突破に向けた対策を元SAPIX講師が解説
中学受験で屈指の実績を誇るSAPIX小学部では、小学1年生の4月から平常授業を開講していますが、SAPIXに入るには入室テストで基準点を満たす必要があります。
本記事では小学1年生と保護者の方を対象に、SAPIX入室テストの受験前にやるべき対策を解説します。しっかり準備してテストに臨み、最短スケジュールでの入室を目指しましょう!
SAPIXの入室テストの基礎知識(1年生)
まずは、SAPIXの入室テストを受けるにあたって知っておくべき基礎知識を紹介します。
入室テストを受験するためには
入室テストは、SAPIXウェブサイトの「マイページ」から申し込みます。
初めて受験する方は新しくマイページに登録して、申込フォームを確認しましょう。
基本的には、テスト前日の午後3時まで申し込みが可能です。
入室テストの試験時間(1年生)
1年生の入室テストの試験時間は以下の通りです。
(受験回によって試験時間が異なる場合もあるので、詳細はマイページをご確認ください)
科目 | 試験時間 |
---|---|
算数 | 25分 |
国語 | 25分 |
会場となる教室に立ち入れるのは原則として生徒のみです。
保護者は受付で待つか、テスト終了時刻に合わせて受付に戻るとよいでしょう。
入室テスト後の流れ
入室テスト後の答案用紙はSAPIXでスキャンされ、マイページを通して確認できるので、自宅でテストの自己採点や振り返りに使用可能です。
採点後の答案や成績速報も後日マイページから確認できます。
テスト実施後から10日以内には、成績表が届きます。
さらに、合格者には手続きに関する書類も同封されていて、この書類にしたがって入室手続きや入室オリエンテーションを受け、晴れてSAPIXに入室できます。
入室テストの受験費用
入室テストは、1度受けるために受験料(2024年現在:3,300円)がかかります。
入室テストが無料の塾・そもそも入室テストが存在しない塾もありますが
SAPIXは有料の方針を取り続けているため、できれば一回で合格しておきたいところです。
1年生の入室テスト対策
ここからは、入室テストを受験する1年生がやっておくべき対策を解説します。
低学年の入室テストは低倍率だと言われていますが、一部の人気校舎は簡単に合格できない場合もあるため、対策しておくと安心です。
①「ひらがな」と「1から10」までの読み書き
入室テストを受験しようとする新1年生を対象に、SAPIXでは以下の注意事項を挙げています。
テスト内容の読み上げは行いませんので、「ひらがなの読み書き」ができることが必要になります。
SAPIX小学部公式HPより
「1から10までの数が読み書きできること」も必要です。
難解な知識を求める問題はありませんが、ひらがなや数字の読み書きの対策は必須です。
ひらがな・数字対策にオススメのドリル
②算数 足し算・引き算の練習
学校で習っている足し算・引き算ができるかどうかは確認しておきましょう。
1年生の入室テストでは学校の既習範囲が出題されます。算数では、イラストの動物の数を答えたり、2つの花のイラストからどちらの花びらの枚数が多いかを答えたりする問題が代表的です。
日ごろから身の回りにあるものの数を正しく数えられるか確認したり、大小関係をチェックしたりする練習をしておくと、算数の入室テストでの正答率アップにつながります。また、引き算では2つの数字の差を考える必要があり、直感的に分かりやすい足し算よりも想像力が求められます。
足し算・引き算対策にオススメのドリル
③国語 似ているひらがなを区別して書く
簡単な言葉(野菜・動物・果物など)の名前をひらがなで書かせる問題が出題されます。似ているひらがなを区別して書けるか(「わ」と「れ」、「め」と「ぬ」など)確認しておきましょう。
短い詩や物語文など文章題の出題も頻繁にあります。
短期間で特別な対策を取ることは難しいですが、音読や読み聞かせなども含めて、日ごろから本や文章に親しんでおくことが大切です。
ひらがな対策にオススメのドリル
1年生のSAPIX入室テスト対策にオススメ書籍
10万人以上を指導したSAPIX小学部では、これまで数多くの書籍を監修しています。
一部の書籍は生徒や保護者のみを対象に校舎で販売していますが、書店でどなたでも購入可能な書籍はSAPIX生以外からも支持を集めています。
そこで以下の項目では、1年生を対象学年としたSAPIX公式書籍の中から、書店で販売している入室テスト対策にオススメの本をご紹介します。
実際に書籍を手に取った保護者の方からの感想もご紹介します!
①きらめき算数脳 入学準備〜小学1年生 かず・りょう
教科:算数
対象学年:未就学児~小学1年生
価格:本体1,900円+税
数の関係や足し算など、1年生で習う算数の基礎を身に付けられる一冊です。
シールを貼ったり色を塗ったりするページが充実している部分は「子供向けの教材」という感じがありますが、じっくり考えさせる問題・算数のセンスを磨ける問題が詰まっています。
イラストが多くて鮮やかで、パッと見た時は絵本のように思えるほどです。
中身を一言でいえば「簡単だけど難しい!」小学1年生でも解けるのに、大人も最初は「?」と思うような問題があり、まさに算数のセンスを磨くのにオススメの一冊です。
SAPIX信仰の強い旦那が、息子(小1)のため書店で購入してきました。
息子は発達が少し早いため「ちょっと簡単すぎるかな?」と思いつつ隣で見ていましたが、後半には一筋縄ではいかない問題もあって悪戦苦闘していました。ちょうどいい難易度だったのだと思います。
話題の「うんこ算数ドリル」はわが子にまったくハマらず…違うテキストを探していたところ、きらめき算数脳を見つけました。
装飾があざやかなのは他テキストと同様ですが、しっかり見ると問題がかなり凝っています。よくある反復系のドリルとは違って、きちんと問題の意味を分かっていないと解けないところに、子どもの思考力が試されていると思いました。
わが子は苦戦しつつも楽しそうに解いていたので、これが終わったらきらめき算数脳の「ずけい・いち」も買おうかと思っています。
②きらめき思考力パズル 小学1〜3年生 図形センス入門編
教科:算数
対象学年:小学1年生~小学3年生
価格:本体980円+税
入試のトレンドになっている思考力を試す問題は、SAPIXも重視する部分です。
入室テストにも出題されそうですが初見だと難しい問題が多いので、このような本で一度解いておくのがオススメです。
3歳半を過ぎた頃からブロック遊びに飽きていた娘ですが、本屋さんでこの本に興味を示していたので、なんとなく購入しました。
ページによっては親のヘルプがないと問題の意味が分からないようでしたが、一度コツをつかむと楽しいようでどんどん解き進めていました。解答が問題の裏にあるので、子どもが勝手に見てしまわないよう注意しておいた方が良いです。
きらめき思考力パズルの「数センス入門編」が思いのほか良書だったので、解き終わった後にこの本(図形センス入門編)を買いました。
箱の側面の穴から覗き込んで、箱の中のボールの合計数を当てる問題にかなり苦戦。ただ買い与えて解かせるだけでなく、なぜその答えになるのかを噛みくだいて教える必要があり…、親の数学的教養も求められる気がします(苦笑)
まとめ
ここまで、SAPIX小学部の入室テストの概要と対策を解説しました。
入室テストの関門を乗り越えれば、晴れてSAPIX生への仲間入りです。無事に入室テストを通過し、SAPIXで仲間たちと高みを目指せることをお祈りしています。