SAPIX入室テストの過去問はある?難易度や合格ライン
入室テストのボーダーラインや過去問を解説
SAPIX入室の第一関門になるのが入室テストですが、ネット上ではこんな声も見受けられます。
基準点に届かず、SAPIXの入室テストに落ちてしまった…
入室テストを突破するため、テストの基礎知識や知っておきたいポイントを本記事でご紹介。
テストの基準点・合格ラインなどの疑問点を、元SAPIX講師の筆者が徹底解説します。
敵を知り己を知れば百戦危うからず。
受験へ弾みをつけるためにも、入室テストをスムーズに通過していきましょう!
SAPIX小学部の入室テストの概要
まず、入室テストの概要を確認します。
【2024年最新】入室テストの科目と試験時間(首都圏)
以下に入室テストの科目と試験時間の例をご紹介します。
受験時期によって試験科目・時間が異なるため、詳細はマイページよりご確認ください。
学年 | 科目 | 配点 | 試験時間 |
---|---|---|---|
1年生 | 算・国 | 各100点 | 各25分 |
2年生 | 算・国 | 各100点 | 各25分 |
3年生 | 算・国 | 各100点 | 各30分 |
4年生 | 算・国・理・社 ※新4年生は算国のみ | 算国:各150点 理社:各100点 | 算国:各40分 理社:各25分 |
5年生 | 算・国・理・社 | 算国:各150点 理社:各100点 | 算国:各50分 理社:各30分 |
6年生 | 算・国・理・社 | 算国:各150点 理社:各100点 | 算国:各50分 理社:各35分 |
サピックス小学部の各校舎で受験可
入室テストは、SAPIXウェブサイトのマイページから申し込みます。
初めての方は新しくマイページに登録して、申込フォームを確認しましょう。
基本的には、テスト前日の午後3時まで申し込みが可能です。
また、テスト会場はサピックス小学部の各校舎です。
基本的には合格後に通塾することになる校舎なので、雰囲気を肌で感じておきましょう。
テスト中に保護者が待機できる場所はありません。
(一部の校舎にはソファがありますが、長時間待てる広さではありません)
10日以内に成績表が郵送される
入室テストを実施した後、答案はSAPIXで1枚1枚スキャンされます。
マイページからはお子様の答案画像を確認できるので、自宅でテストの振り返りができますね。
また、採点後の答案や成績速報も後日マイページから確認できます。
テスト実施後から10日以内には、成績表が届きます。
さらに、合格者には手続きに関する書類も同封されていて、この書類にしたがって入室手続きや入室オリエンテーションを受ければ晴れてSAPIXに入室できます。
不合格の場合には次回の入室テストに申し込むことも可能です。
SAPIX小学部の入室テストの基準点と合格率
次の項目では、肝心な入室テストの基準点と合格点について解説していきます。
【学年別】目安の合格基準点
SAPIXでは入室基準点を公式に発表していません。
そこでサピログでは、各回の平均から導いた合格基準点の目安をご紹介します。
テストの難易度によって前後するため一概には言えませんが、以下の点数を上回っていれば合格基準を超えているでしょう。
学年 | 科目 | 満点 | 合格基準点(目安) |
---|---|---|---|
1年生 | 算国(各100点) | 200点 | 70~90点 |
2年生 | 算国(各100点) | 200点 | 70~90点 |
3年生 | 算国(各100点) | 200点 | 70~90点 |
4年生 | 算国(各150点) | 300点 | 100~150点 |
5年生 | 算国(各150点) 理社(各100点) | 500点 | 170~200点 |
6年生 | 算国(各150点) 理社(各100点) | 500点 | 170~200点 |
「半分取れば受かるじゃん!」と思いましたか?
どの教科も簡単な問題ばかりではないため、半分取るのも予想以上に難しいのです。
合格率は非公表
合格基準点と同じく、入室テストの合格率も非公表です。
ただし、入室基準点に達していれば合格者数には制限がないと公式HPに記載があるため、そこまで合格率の心配をする必要はないでしょう。
他の受験生たちのテストの出来は考えなくていいということですね!
SAPIX小学部の入室テストの注意点
SAPIXの入室テストを受けるにあたり、気を付けておきたいポイントは他にもあります。
特定の出題範囲がない
SAPIXの入室テストには、本番の入試と同様に出題範囲がありません。
解法がひらめかないと時間内に解けない難問・細かい知識を確かめる難問も少なくありません。
時間がかかりそうな問題は後回しにして、できる問題から解きましょう。
「基本問題を取りこぼさない」ことがポイントです。
入室テストには受験料がかかる
入室テストを受験するには、受験料(2024年現在:3,300円)がかかります。
入室テストが無料の塾・そもそも入室テストが存在しない塾もありますが
SAPIXは有料の方針を取り続けているため、できれば一回で合格しておきたいところです。
上位学年は、入室テストの代わりに公開模試(サピックスオープン)を受験し、その成績で入室基準を満たすか判断することもあります。
一部の校舎では募集を停止していることも
一部の人気校舎や学年では、すでに定員に達しているため募集を停止していることがあります。
この場合には再募集を待つか、近隣の他の校舎への入室を検討しましょう。
「満員になるから早くSAPIXに入るべき!」と不安をあおる記事もありますが…募集停止は数年前と比べるとかなり減りました。
そんな中でも白金台・白金高輪あたりは人気で募集停止になりやすいため、公式HPの情報を要チェックです。
SAPIX小学部の入室テストの難易度と倍率
入室テストを前にして気になるのが、テストの難易度です。
実際のところ、SAPIXの入室テストは難しいのでしょうか?その実情をご紹介します。
入室テストの難易度:高め
SAPIXに入る生徒が第一志望にしているのは、狭き門の名門中学校です。
簡単な問題ではテストの点数に差が付かないので、必然的に問題のレベルも高くなります。学校の勉強は得意という子どもでも、初見では太刀打ちできないような発想力を求める問題が出題されています。
低倍率を狙うなら低学年のうちに受験する手も
入室テストの低倍率を狙うなら、低学年(1~3年生)のうちに入室するという手もあります。
SAPIXを含む大手塾で、受験に向けたカリキュラムが本格スタートするのは新4年生の2月(3年生の終わり)なので、このタイミングでの入室が非常に多くなります。
一方、1~3年生の間には入室希望者が少なく、相対的に入室テストの倍率も低くなることが予想できます。
低学年入室をオススメできるもうひとつの理由は授業料。
1~3年生の授業料は、4年生の半分以下なのです。
SAPIX小学部の入室テストの過去問はある?
サピログには「実際に問題を見てみたい!」という問い合わせも多数寄せられています。
しかし、残念ながらSAPIXの過去の入室テストは公表されていません。
また、入室テストが非公表の理由も明かされていません。
ですが「子どもたちの実力をより公平に測る」という観点から自然なことだと言えるでしょう。
著作物にあたる過去問の販売・購入は禁止
メルカリなどのフリマアプリで、過去の入室テストが販売されている例もあるようです。
しかし、SAPIXのテストやテキストは著作物なので、転売などの二次配布に当たる行為は当然NGです。同じ問題が出る保証もありませんから、過去問を手に入れることは得策ではありません。
フリマアプリで過去問を見つけても、決して購入しないようにしましょう。
学年別・SAPIX入室テストの対策方法とテキスト
「過去問がないならどう対策すればいい?」という方のため、
入室テストの対策方法・オススメの対策テキストを以下記事で学年別に解説しています。
監修書籍を実際に手に取った保護者の方から
サピログまで寄せられた感想も記事内でご紹介しています!
まとめ
ここまで、SAPIXの入室テストについて紹介しました。
目標とする志望校への合格に向けて、SAPIXに入室するのは大きな一歩。
入室テストで十分に実力を発揮し、SAPIX生としてのスタートを切れるようにお祈りしています。