【国語に苦戦?】小学2年生・SAPIX入室テストの対策
2年生の入室テスト突破に向けた対策を元SAPIX講師が解説
学校生活のリズムに慣れた小学2年生のタイミングは、塾選びをスタートするご家庭も多数。
首都圏で中学受験する塾を選ぶなら候補に挙がるのがSAPIX小学部です。男女御三家など難関校に強く、例年高い合格実績を上げています。
SAPIXに入るためには入室テストで基準点を超えることが求められます。
そこで本記事では小学2年生で入室テストを受験する前のオススメ対策を解説。しっかり準備してテストに臨み、最短スケジュールでの入室を目指しましょう!
SAPIXの入室テストの基礎知識(2年生)
まずは、SAPIXの入室テストを受けるにあたって知っておくべき基礎知識を紹介します。
入室テストを受験するためには
入室テストは、SAPIXウェブサイトの「マイページ」から申し込みます。
初めて受験する方は新しくマイページに登録して、申込フォームを確認しましょう。基本的には、テスト前日の午後3時まで申し込みが可能です。
入室テストの試験時間(2年生)
2年生の入室テストの試験時間は以下の通りです。
(受験回によって試験時間が異なる場合もあるので、詳細はマイページをご確認ください)
科目 | 試験時間 |
---|---|
算数 | 25分 |
国語 | 25分 |
保護者は受付までしか入れず、試験を行う教室には立ち入れません。
受付で待つか、校舎を一度離れてから終了時刻に合わせて受付に戻るとよいでしょう。
入室テスト後の流れ
入室テスト後の答案用紙はSAPIXでスキャンされ、マイページを通して確認できるので、自宅でテストの自己採点や振り返りに使用可能です。
採点後の答案や成績速報も後日マイページから確認できます。
テスト実施後から10日以内には、成績表が届きます。さらに、合格者には手続きに関する書類も同封されていて、この書類にしたがって入室手続きや入室オリエンテーションを受け、晴れてSAPIXに入室できます。
入室テストの受験費用
入室テストは、1度受けるために受験料(2024年現在:3,300円)がかかります。
入室テストが無料の塾・そもそも入室テストが存在しない塾もあります。しかしSAPIXは有料の方針を取り続けているため、できれば一回で合格しておきたいところです。
2年生の入室テスト対策
ここからは、入室テストを受験する2年生がやっておくべき対策を解説します。
①国語 読書量を増やし長文に慣れる
入室テストを実際に受験した2年生とそのご家庭からは「国語が難しかった!」という声が、他学年よりも多くサピログに寄せられています。
学校の国語のテストは、教科書と同じ文章から出題されるのが基本。一方の入室テストでは初見の文章が出てくるため、慣れていない子には難しく感じるでしょう。
入室テストを見てみると、後半の大問で読解問題の出題があります。文章の難易度は2年生の教科書レベルとほぼ同じですが、1年生の時よりも文の量が増えるので「自力で本文を読み切る力」が求められます。
語彙力の強化・長い文章を読むことへの抵抗感を減らすためにも、読書量を増やしておくのが重要です。最初は速く読めなくても構いませんから、とにかく最後まで心折れずに読むことが大切です。
「マンガはダメ?」「図鑑でもいい?」という質問をよくいただきます。
学年に合った児童書を読むのが最も望ましいのですが、低学年ということで最初はジャンルを問わず、子どもが自分で興味を持った本でよいと考えています。そこから徐々に活字にも親しめるといいですね。
②国語 今までに習った漢字の復習
2年生の入室テストの対策の2つ目は、1年生で習った漢字の復習です。
漢字を復習すべき理由は、読解問題よりも漢字の方が得点の差が付きやすいからです。
また、入室テストの対策という観点では、時間をかけて読解力を強化するよりも、即効性が高く得点につながりやすい漢字の復習をオススメします。
ちなみに「採点時に厳しく見ているところは?」という問いに、SAPIXは以下の回答をしています。
漢字のトメ・ハネ・ハライが不十分な解答や、読めない・紛らわしい等の解答につきましては厳しく採点しております。ハネが不十分だったり、文字が薄くて読めなかったりするなどの場合は不正解とさせていただきますので、枠内に「大きく・はっきりと・丁寧に」解答するようご注意ください。
SAPIX小学部公式HP FAQより引用
小学1年生で学習する漢字は全部で80字あります。
これらは全て2年生の入室テストで出題される可能性がありますが、トメ・ハネ・ハライをハッキリ書けていないと不正解と判断されるため、受験前に学校のドリルなどで確認しておくとよいでしょう。
SAPIXの漢字テストの採点基準になるのがサピ漢です。
入室テスト対策のためだけに買う必要はないですが、6年生までずっと使える漢字字典なので、早めに手に入れておいて損はありません。
③算数 1年の復習
壁を感じる国語に比べると、2年生の入室テストの算数は簡単な傾向です。
一度解いた学校の教科書やテキストでいいので、1年生の間に学習したこと(足し算・引き算・100までの数字・時計の読み方)を復習しておきましょう。苦戦する単元があったら、市販のテキストで対策しておけば入室テストも安心です。
オススメの算数教材
2年生のSAPIX入室テスト対策にオススメの書籍
10万人以上を指導したSAPIX小学部では、これまで数多くの書籍を監修しています。
一部の書籍は生徒や保護者のみを対象に校舎で販売していますが、書店でどなたでも購入可能な書籍はSAPIX生以外からも支持を集めています。
そこで以下の項目では、2年生を対象学年としたSAPIX公式書籍の中から、書店で販売している入室テスト対策にオススメの本をご紹介します。
書籍を手に取った2年生の保護者の方から
サピログまで実際にお寄せいただいたご感想も紹介します!
①SAPIXの漢字学習字典 SAPI×漢 改訂版
教科:国語
対象学年:小学1年生~小学6年生
価格:本体1,400円+税
小学校で学習する1,026字の漢字を学年別に収録した漢字学習字典です。
漢字の意味・読み・筆順と画数・用例を盛り込んでいて、漢字勉強の拠り所となる一冊です。また、成り立ちやイメージを表すイラストが描かれているので、それぞれの漢字を印象付けて覚えられます。
とにかく見やすい一冊で、漢字の疑問はこれを見れば分かります!
SAPIXの授業用テキストに用いられ、漢字テストの採点基準にもなっています。コージも講師時代はデスクに置き、漢字の書き順や成り立ちを確認する時に使っていました。
書き順や意味に迷った漢字は、サピ漢ですぐにチェックしています。
ネットで調べてもいいのですが、その情報が本当に正しいか、書体が古くないかを確かめるのが煩わしくて…。サピ漢なら情報が確実ですし、子どもも一人で調べられるので便利です。
娘の小学校の漢字ドリルが使いにくそうだったので、ネットでレビューが良かったサピ漢を購入しました。
「4画目は5画目より長くする」「9画目をはねる」など、注意すべきポイントが端的に書いてあるので非常に分かりやすいです。家から遠いのでSAPIXには入塾させられませんでしたが、これは6年生まで使うつもりです。
②きらめき算数脳 小学1・2年生
教科:算数
対象学年:小学1年生~小学2年生
価格:本体1,900円+税
小学1∼2年生を対象にした「きらめき算数脳」シリーズの書籍です。
謎解き感覚で楽しめる計算問題が豊富で、登場するキャラクターからのヒントも充実しているので、算数嫌いの子どもでもスムーズに取り組めるような工夫を随所に感じます。
小学2~3年生が対象の「きらめき算数脳」や「きらめき思考力パズル」もありますが、これらの難易度はグッと1段階上がります。あくまでも「2年生の入室テストに合格する」ことを目的に購入するなら、こちらの小学1∼2年生を対象にした書籍で十分でしょう。
小学校の算数で早くも置いていかれている…そんな方に是非オススメしたい一冊です。
算数への苦手感を払拭しつつ基礎をおさらいする、まさに一石二鳥の内容です。
入室テストに不安はありませんでしたが、SAPIXの雰囲気を知るため買いました。
じっくり問題を解くのが好きな娘にはピッタリのテキストだったようで
難しい問題にも頭と手を働かせながら、自分なりに正解にたどりつけました。
SAPIXが求める算数力をバランスよく強化できると思いましたが
苦手そうなページを再度解こうとした所、書き込ませた字を消すのに苦労しました。
繰り返し使うならコピーしたり、フリクションペンを使ったりするのがオススメです
まとめ
ここまで、SAPIX小学部の入室テストの概要と対策を解説しました。
入室テストの関門を乗り越えれば、晴れてSAPIX生への仲間入りです。無事に入室テストを通過し、SAPIXで仲間たちと高みを目指せることをお祈りしています。
参考書籍(こちらもオススメ)
本記事中で登場したSAPIX監修書籍は以下の通りです。